花の天使たちがみつけた一本の桜の木。天使たちの祝福を受けるも、年を取りすぎた桜は切り倒され、その姿を一台のオルガンへと変えました…。花の天使、桜、ミルク色の空、子どもたちの歌声、そのどれもが若山憲の淡い色彩と柔らかな線でもって美しく尊く表現され、光に包まれたかのような優しさに満たされた名作。シンプルな物語に宿るある種の神々しさにも触れられるような、絵本らしい絵本です。「こぐまちゃん」シリーズとはちょっと異なる若山憲のタッチも素晴らしい。
*表見返しに、今西氏の献呈署名あり。小さな子宛てのもので微笑ましいです。
*小口に若干のシミあり、それ以外はおおむね標準的な古書の状態です。
著者:今西祐行
絵:若山憲
発行:岩崎書店
1980年第6刷
215mm × 245mm / 32p
ハードカバー